今回の記事は世界一周とは関係のない記事です。
僕が実家に帰って掃除をしていたときに大量の現像写真の扱いに困り、業務用のスキャナー富士通scansnap iX500をネットでレンタルし、データ化したという話。
実質かかった費用はレンタル費用の5000円のみ。約2400枚の写真を携帯でいつでもどこでも見ることのできるようにすることができました。
そのデータ化までの経緯とデータ化の方法、データ化したデータの活用方法を紹介しています。
目次
データ化のきっかけ
久しぶりに実家に帰って部屋の中を掃除していたときに、困ったことといえば大量のアルバム写真。
特に昔のアルバムは重く、保管しておくのも大変だし、劣化もする。そして、重いがゆえに押入れから引っ張り出して見ることもあまりしない…。
なんと無駄なことであろうか…。思い出を見るためのアルバムなのに見ることもめんどくさく、逆に見ないという状況。この状況を改善したい。
そして何より、火事や頻発する自然災害で大切な思い出の写真がなくなってしまうという状況を避けたい。
東北大震災のニュースで被災者の多くの方が、思い出の写真がなくなってしまったことを嘆いていました。災害はいつどこで起こるかわかりません。思い出をずっと安全に保管するためにデータ化は欠かせません。

ということで、写真をデータ化することにしました。
業者に頼むか自分でするか
写真をデータ化する上で業者に頼むか自分でするか悩みました。
そこで2400枚の写真を業者に頼んだときにどれくらいの費用がかかるのかを調べました。
調べた業者は節目写真館さん。

その金額…、2万4千円〜3万6千円。僕の想定していた予算では厳しい価格です。大体写真1枚あたり10円ほどでしてくれます。
1枚10円というのはバラバラの写真だけで、アルバムなどは1冊あたり2,500円でデジタル化が可能です。
節目写真館のサイトにはデジタル化の料金シミュレーションができるページがあるので、一度どれくらいの金額がかかるのか見積もりをとってみるのもおすすめです。見積もりには会員登録もメアド登録も必要ありません。


しかし、僕の場合は、あまり費用をかけたくなかったため、自分でスキャンをすることにしました。
データ化までの流れ
僕の行ったデータ化までの流れを大まかに。
アルバムに貼られている写真をアルバムから剥がしたり、抜いたりします。アルバムが大量にある場合、根気が必要な作業です。
②スキャナーをレンタルする。
精密機器レンタル会社を利用してスキャナーをレンタルします。
③スキャン
届いたスキャナーを使ってスキャンを行います。
④スキャンしたデータの整理
縦横の写真の向きを編集し、年別順や種類ごとにフォルダ分けをします。
⑤各種ハードディスクやオンライン上で保管
編集が完了したデータをハードディスクやGooglePhotoに保管します。
ここから僕の行ったこの5つの手順を一つずつ紹介していきます。
写真の整理
まずはアルバムに貼ってある写真を剥がす作業、はめ込んでいる写真を抜く作業を行います。
はめ込んでいる写真を抜くのは簡単です。アルバムから一枚ずつ抜いていくだけです。僕はテレビを見ながら終わらせました。

しかし、厄介なのが貼っていくタイプのアルバム。

普通はこのアルバムも綺麗に剥がすことができるのですが、長年の保管により写真と台紙がくっついてしまっていることがあります。
この場合はカッターナイフで慎重に剥がしていきます。
写真の裏に糊が残ってしまった場合はスキャナーの故障につながってしまうため、注意深く行う必要があります。
僕の整理した写真は2400枚。やたら種類の多い7並べをしているような感覚です。

写真は大体100枚で2.5cmの厚さ、すべての厚さを合計すると60cm。
ということで大体2400枚くらいだなとわかりました。
大量に写真がある方はこの方法で大まかな写真の枚数を計算してみてください。
バラバラに保管されている写真を分類別、時間列順に並べ直したのでかなり時間がかかりました。また、アルバムから写真を抜き取る作業、剥がす作業にも時間を取られました。
スキャナーのレンタル
スキャナーをレンタルします。自宅のプリンター兼スキャナーではL版写真4枚ずつしかスキャンできず、大変な手間がかかるのでおすすめしません。
一気に数十枚の写真、書類をスキャンできる業務用のスキャナーが必要となります。
色々な業務用スキャナーの情報を調べると、富士通のscansnap iX500が評判が良く、写真にも対応しており、WindowsやMacbookに対応しているとのことで、この機械を使用することにしました。
ここでスキャナーを購入しようかと思いましたが、その価格、4万円以上。
この機会にしか使わないのであれば、レンタルがオススメです。
scansnap iX500をレンタルしている業者は多く、様々な見積もりを価格を見たところ、相場は2〜7日間で送料込み5000〜7000円ほど。
レンタルする上で免許証や保険証などの身分証を必要とする業者もあり、名前を聞いたことのない業者に免許証の写真を提出するのは抵抗がありました。
そこで、DMMの「いろいろレンタル」というサービスを使用しました。
DMMのいろいろレンタルについて
DMMは株や格安SIM、英会話や競馬などの様々なサービスを提供している会社です。
それらのサービスの一つにDMMいろいろレンタルというサービスがあります。
このサービスでは生活家電やゴルフグッズ、アウトドア用品やカメラ等の様々なものをレンタルできます。

例えば、ホームベーカリーを買いたいが使いこなせるか心配…といったときにレンタルで借りることができ、実際に使ってみることができます。

また、一眼レフカメラなどもレンタルできるので旅行期間にしか使わないのであれば、このようなレンタルサービスを利用するという活用方法もできます。
僕の場合は今回のデジタル化以外でこのスキャナーを使用することがないので、レンタルを利用することにしました。
レンタル料金について
レンタル料金は下の画像のとおり。

2日で3300円ですが、2日では時間が足りない可能性があると思い、4日間でレンタルすることにしました。
金額は4日間で4460円。
そして、僕の住んでいる地域では送料が1000円ほどかかるため、合計5460円でした。

予約スケジュール表があり、人気商品でなければ大体4~5日先の日程から商品到着日(レンタル開始日)を選ぶことができます。
商品の変装方法は簡単。返却日の前日までに指定配送業者に連絡し、自宅に集荷に来てもらうだけです。
ソフトのダウンロードにつまずく
自宅にスキャナーが届き、スキャンを開始しました。

返却のための伝票や返却までの流れが記載された用紙が付いており、安心して引き渡しまでできます。


しかし、ここで問題が…。
スキャナーを使用するためには、一緒に届けられる専用ソフトのCDの”ScanSnap Manager”というソフトをダウンロードしなければならないのですが、僕のMacbookにはCDドライブが付いていない…。
その場合は、ホームページからダウンロードしてね。と説明書に記載されています。一安心。

そこでDMMいろいろレンタルのこの商品のページの案内から富士通のメーカーサイトにとびました。

そこから”ScanSnap Manager”が含まれているソフトである”ScanSnapHome”というダウンロードしましたが、アカウントでログインできない…。

ここでとても苦戦しました。2時間ほど…。
”ScanSnapHome”というのは富士通が提供しているスキャンした写真のクラウド管理ソフトのようなものですが、レンタルでスキャナーを借りた場合、このソフトを使えないことが判明。しかし、”ScanSnap Manager”というのは”ScanSnapHome”のソフトの中に含まれるソフトのひとつ。

”ScanSnap Manager”を使用するためには、まず”ScanSnapHome”が使用できることが前提であるようですが、そもそも”ScanSnapHome”を使用しようとするとアカウント制限のため使用できないようです。
これではスキャンが開始できないという状況に。
スキャナーと一緒に届けられるCDからは”ScanSnap Manager”が直接ダウンロードできるのでCDドライブがある方はまったく問題なく使えます。
そこで僕がとった方法が父親のパソコンを借り、CDドライブに含まれる”ScanSnap Manager”をダウンロードするためのソフトをUSBに移動。その後、MacbookにUSBを指し、そこからダウンロードソフトを起動してダウンロードしました。
結果、無事”ScanSnap Manager”をダウンロードすることができました。
ついにスキャン開始
ソフトのダウンロードが完了し、スキャンを開始。

映画を見ながら、ひたすらスキャナーに写真を設置し、スキャン開始ボタンを押すだけの簡単な作業。
あらかじめ写真をスキャンする順番に並べておけば楽ちんです。
スキャンする写真のサイズについて
スキャンする写真はA4サイズ内であればどんなサイズでもOKです。
小学校の頃の集合写真なんかも余裕でスキャンできます。
L版写真と集合写真も同時に設置してもスキャンすることができ、余白部分はスキャンソフトが自動で切り取ってくれます。
200枚に1枚ほどの頻度で余白うまく切り取れず、白い部分が残ることがあります。
あとで読み取った写真を確認し、もし見つけたらMacbookのプレビューソフトで余白部分をサクッと切り取ってしまえば、簡単に修正できます。
読み取るときの設定はどうするか
設定は簡単でスキャンした写真の保存先や、読み取るときの画質設定、読み取るサイズや保存ファイル形式などです。

スキャンした写真の保存先は、自分のわかりやすいようにフォルダを作成し、そこにスキャンした写真をどんどん保存していくようにしました。
読み取るサイズは”自動”でOKです。先ほども書きましたが、集合写真からL版写真までスキャナーに突っ込めば自動で読み取り、自動で余白を切り取ってくれます。
保存ファイル形式はjpegかPDFかを選べますが、写真なのでjpegでOKです。
読み取るときの画質設定についてがちょっと曲者です。
読み取るときの画質設定について
読み取る画質設定は5つの種類があります。

はじめは綺麗にスキャンしたい!と思い、最高画質のエクセレントを選びたいところですが、エクセレントでスキャンしたところ、スーパーファインに比べ、スキャン時間が3〜5倍ほどかかります。
スーパーファインは写真1枚につき1秒でスキャンできますが、エクセレントは写真1枚につき、3〜5秒です。
そこで読み取った写真を比較してみました。


エクセレントの方が若干鮮明ですが、拡大しない限りはほぼ一緒です。僕は速さ重視でスーパーファインで行うことにしました。
スキャン速度やデータの容量について
僕がこのスキャナーをレンタルする前に気になっていたのがスキャン速度と読み取ったデータの容量です。
スキャン速度について
スキャン速度は30枚につき、32秒かかりました。(写真L版・スーパーファイン設定)
エクセレント設定の場合は、この3〜5倍ほどの時間がかかります。
データの容量について
スーパーファイン設定で、L版写真1枚で大体150KB〜200KB(0.15MB〜0.2MB)ほど。
エクセレント設定の場合だと、1枚あたり300KB〜600KB(0.3MB〜0.6MB)ほどになります。
スーパーファイン設定の写真2400枚で411MBになりました。1GBにも満たないデータ容量なので管理がしやすいです。
スキャンした後のデータを編集
スキャンが終わった後はスキャンしたデータの編集を行います。
編集といっても、スキャナーの写真の向きの自動判別があまり精度がよくないため、変な向きで保存されている写真を回転し、正しい向きに直していきます。
Macbookの場合だと写真ソフトなどを使わずに回転ボタンを押すだけで簡単に編集できます。
写真の多くは横向きで撮られていることが多いので、途中からスキャナーの自動判別を使わずに写真の向きを揃えてスキャンし、縦向きで撮られた写真のみを回転補正していくという流れで作業が楽になりました。
あとは、余白自動切り取り設定でうまくされていないもの(200枚に1枚ほど)の余白部分を編集で切り取ります。
スキャンしたデータの管理について
スキャンしたデータはポータブルHDDとGooglePhotoに保存しました。
GooglePhotoに保存しておけば、オンラインで保存できるので、Googleのサービスが終了しない限りはなくなることはありません。
データ量も2400枚で0.5GB未満なので、GooglePhotoの無料サービスデータ容量である15GBに余裕で保存が可能です。
GooglePhotoに保存すればスマートフォンのアプリから簡単に閲覧も可能です。
写真のデータ化サービスを利用するか自分でデータ化するか
写真のデータ化サービスと自分でのデータ化を比較してみました。
写真のデータ化業者 | 自炊でデータ化 | |
写真の整理 | 必要 | 必要 |
写真のスキャン | 送るだけ | 1時間ほど |
写真の編集 | やってくれる | 自分でやる |
かかった時間 | 送るだけ | 4時間 |
費用 | 3万円 | 5000円 |
自分で数時間やるという手間で2万5000円の費用を浮かせることができました。

今回デジタル化をしてみて
今回デジタル化したことでやはりスマートフォンで気軽に思い出の写真を見られるということは、とても便利!ということを実感しました。
googlePhotoを使用すればいつでもどこでも携帯から昔の写真を見られます。
と同時に、昔は撮った写真を1枚1枚ずつ現像し、アルバムに大切に保管してくれていたというありがたさともったいなさも感じました。
しかし、劣化してしまうことや災害によって失ってしまう可能性があることからやっぱりデジタル化してよかったなと思います。
また、引っ越しなどの際には重たいアルバムを持ち運ぶ必要はありませんし、場所もとりません。
今回デジタル化した際にアルバム20冊ほど、約40kgほどの重くて大きいアルバムを処分できました。

そして何よりデジタル化によって昔の写真を気軽に見直すことができる方が本来の思い出の写真といった役割を活かすことができます。
でも、このデジタル化作業、結構時間がかかるので時間があるときにやっておくのがおすすめです。
僕は仕事を辞めた、時間のある時期にやっておきました。
以上 スキャナーで大量の写真をデジタル化する方法でした。
参考になりましたら幸いです。
