目次
はじめに
偉そうな題名ですみません。
世界一周前に予防接種を調べていました。そこで思ったことが非常にわかりづらいということ。
調べても「これとあれを受けて、いや、これは受けなくていっか、いや、これは2回目の予防接種が必要なんだ、ん、これって小さい頃に受けたのか?」
という具合で全然どの予防接種を受けるべきかわからないのです。
そこで感染症の予防接種についてなるべく簡潔にまとめてみました。
何が知りたいのか?
僕が知りたい予防接種についての内容です。
① どの地域で感染するか?
② どうやって感染するか?
③ 感染したらどうなるか?
④治療法は?
⑤ 死ぬか?
⑥ 何回予防接種が必要か?
⑦ 予防接種で何年有効か?
⑧ その他注意事項
⑨ 最終結論(打つか、打たないか)
基本的には長期旅行かつ色々な国に行く方向けの記事です。
できるだけ簡潔に書いていきたいと思います。
死亡率については20代〜30代前提で書いていきます。また、死なない書いている病気もコンディション次第で死にます。
A型肝炎
② どうやって感染するか?:糞便のウイルスから食べ物、そして感染
③ 感染したらどうなるか?:発熱、嘔吐
④治療法は?:耐えるのみ
⑤ 死ぬか?:死なない
⑥ 何回予防接種が必要か?:2回(初回後3週間目にもう一度)
⑦ 予防接種で何年有効か?:5年
⑧ その他注意事項:なし
⑨ 最終結論(打つか、打たないか):
あんまり怖い病気ではないです。
A型肝炎ウイルスは、急性の肝炎を起こすことはあっても、長期にわたる慢性の肝炎にはならないと考えられています。一度感染して完治すれば、一生涯にわたる免疫を獲得します。また、いつまでも感染源としてA型肝炎ウイルスを持ち続けるようなことは、ありません。
打たないつもりでいましたが、嘔吐とか辛そうなので打っておきます。
B型肝炎
② どうやって感染するか?:性行為、医療器具
③ 感染したらどうなるか?:嘔吐、腹痛、黄疸(おうだん:皮膚や目の白い部分が黄色くなる)
④治療法は?:耐えるのみ(急性の場合は入院して薬や血液の浄化)
⑤ 死ぬか?:死亡率1%
⑥ 何回予防接種が必要か?:3回(初回後4週間目に1回、その後20週間後にもう1回)
⑦ 予防接種で何年有効か?:5年(国産)、15年(輸入)
⑧ その他注意事項:なし
⑨ 最終結論(打つか、打たないか):打たない
海外での性行為や薬物摂取の際の感染、医療機関での感染という、感染経路の対策のしやすい感染症です。そのような行為をしない、医療機関は怪しいところではなく、しっかりとした大型の病院に行くということを守れば、大丈夫です。
破傷風
② どうやって感染するか?:傷口
③ 感染したらどうなるか?:手や足のしびれ、呼吸困難
④治療法は?:血清や抗菌剤の投与
⑤ 死ぬか?:死亡率15%〜60%
⑥ 何回予防接種が必要か?:1回(または3回、下記参照)
⑦ 予防接種で何年有効か?:10年
⑧ その他注意事項:なし
⑨ 最終結論(打つか、打たないか):打つ
致死率の高い感染症のため、確実に予防接種が必要です。
僕の場合は18歳の時に1度打ちましたので、28歳まで有効です。しかし、26歳から出発し、2年間の旅行予定なので少し心配です。そのため、もう一度、追加接種を1回行います。
破傷風の予防接種は義務化されており、2歳までに4回の注射を打ち、12歳の頃にもう一度打ちます。そして基礎免疫のなくなる10年後の22歳までにもう一度打てば、その時点から追加で10年間は免疫ができます。(母子手帳を見ると予防注射の摂取記録がされています。)22歳までに一度も追加予防接種をしていない方は、基礎免疫がないため、 3回の基礎免疫のための接種が必要です。
生まれてから2年以内の予防接種、および12歳の注射(義務化しているためほとんどの方が接種)
⇩
12〜22歳までに1度の接種をしている→最終接種から10年間有効
22歳までに追加の接種をしていない→もう一度基礎免疫のための3回の接種が必要
12歳までの接種の記録は、母子手帳の百日ぜき・ジフテリア・破傷風の項目に記載されています。僕の場合、ジフテリアと破傷風の混合ワクチンを接種していました。
狂犬病
② どうやって感染するか?:傷口、目や口の粘膜に感染動物の唾液がつくことで感染
③ 感染したらどうなるか?:1~3カ月間程度の潜伏期を経て、発病。発熱、恐水、呼吸障害
④治療法は?:なし
⑤ 死ぬか?:感染後、発病すると100%死ぬ
⑥ 何回予防接種が必要か?:予防接種3回(初回、4週間後、1年後)
⑦ 予防接種で何年有効か?:初回注射から2年
⑧ その他注意事項:下記参照
⑨ 最終結論(打つか、打たないか):打つ
感染し、発症までに数ヶ月、長い場合で数年後に発症します。感染動物が足を舐めている可能性があるため動物に引っかかれても危険です。犬以外の動物はキツネ、コウモリ、マングース、ジャッカル、コヨーテ、アライグマ、スカンクなどが発症例として挙げられます。
事前接種について – 厚生労働省検疫所HP,医療法人及川委員医院,海外渡航前予防医療センターを参照
旅行前の予防接種(狂犬病ワクチン)は初回注射から、4週間後、12か月後に2、3回目を接種で完了。2年後毎に追加接種(1回)で抗体を維持できます。
Sanofi Pasteur 社製の輸入ワクチンだと、初回、1週間後、4週間後の3回接種で約2年間、免疫が持続します。その後、2年毎に追加接種を行うことで抗体を維持できます。
渡航前予防接種後、
・6か月以内に咬まれた場合には0日(咬まれた日)、3日の2回の接種が必要です。
・6か月経過後に咬まれた場合には0日、3日、7日、14日、30日、90日の6回のワクチン接種が必要です。
日本脳炎
② どうやって感染するか?:蚊にさされることによって
③ 感染したらどうなるか?:感染したら0.1~1%の確率で発病、高熱・嘔吐・意識障害・後遺症
④治療法は?:なし、症状の軽減のための治療
⑤ 死ぬか?:発病者の30%(死ななくても後遺障害の恐れあり)
⑥ 何回予防接種が必要か?:予防接種3回(初回、4週間後、1年後)
⑦ 予防接種で何年有効か?:基礎免疫獲得後、4~5年
⑧ その他注意事項:なし
⑨ 最終結論(打つか、打たないか):打たない
母子手帳を見ると子供の時に受けていましたが、4〜5年の基礎免疫がなくなっているため、もう一度受ける必要があります。しかし、非常に発症確率が低いため、機会があれば予防接種をします。
ポリオ(急性灰白髄炎)
② どうやって感染するか?:人の便
③ 感染したらどうなるか?:発熱、嘔吐、麻痺 ※9割の人は症状が現れない
④治療法は?:なし
⑤ 死ぬか?:死なない、0.1%の確率で麻痺障害が残る
⑥ 何回予防接種が必要か?:予防接種3回(初回、4週間後、1年後)
⑦ 予防接種で何年有効か?:不明
⑧ その他注意事項:なし
⑨ 最終結論(打つか、打たないか):打たない
感染しても90%から95%の人は症状が現れずに、知らない間に免疫ができるということなので、受ける必要がないのではないかと思います。
黄熱病
② どうやって感染するか?:蚊に刺されることで
③ 感染したらどうなるか?:発熱、嘔吐、筋肉痛
④治療法は?:なし
⑤ 死ぬか?:死亡率50%
⑥ 何回予防接種が必要か?:予防接種1回
⑦ 予防接種で何年有効か?:生涯有効
⑧ その他注意事項:接種後28日間は他の予防接種を受けられない。
⑨ 最終結論(打つか、打たないか):打つ
予防接種をしていないと入国できない国や地域もあります。また、死亡率はとても高く、危険な感染症です。1度接種すれば生涯有効な免疫がつきます。

ジフテリア
② どうやって感染するか?:患者の咳、くしゃみ、唾液
③ 感染したらどうなるか?:発熱
④治療法は?:抗血清と抗生物質の投与による治療
⑤ 死ぬか?:10%の確率で死ぬ
⑥ 何回予防接種が必要か?:予防接種1回
⑦ 予防接種で何年有効か?:10年
⑧ その他注意事項:なし
⑨ 最終結論(打つか、打たないか):打たない
12歳までの接種の記録は、母子手帳の百日ぜき・ジフテリア・破傷風の項目に記載されています。受けている方は20代前半まで免疫が有効です。その後は1度の接種で10年間有効です。破傷風に似た、接種回数の予防接種です。
麻疹(はしか)
② どうやって感染するか?:空気感染、咳、唾液
③ 感染したらどうなるか?:発熱、咳、白い発疹
④治療法は?:なし
⑤ 死ぬか?:0.1%の確率で死ぬ
⑥ 何回予防接種が必要か?:子供の時に受けていれば必要なし
⑦ 予防接種で何年有効か?:推定10年~20年
⑧ その他注意事項:なし
⑨ 最終結論(打つか、打たないか):打たない
基本的に子供の時に受けていれば、心配する必要はなさそうです。母子手帳に2回の風疹の予防接種を受けた記録が残っているはずです。1回しか受けていない、または1度も受けていない方はワクチン接種が必要です。
風疹
② どうやって感染するか?:患者の咳、くしゃみ、唾液
③ 感染したらどうなるか?:発疹、リンパの腫れ
④治療法は?:なし
⑤ 死ぬか?:死なない
⑥ 何回予防接種が必要か?:子供の時に受けていれば必要なし
⑦ 予防接種で何年有効か?:不明
⑧ その他注意事項:なし
⑨ 最終結論(打つか、打たないか):打たない
こちらも麻疹と同様、基本的に子供の時に受けていれば、心配する必要はなさそうです。母子手帳に2回の風疹の予防接種を受けた記録が残っているはずです。1回しか受けていない、または1度も受けていない方はワクチン接種が必要です。
腸チフス
② どうやって感染するか?:人の便や尿に汚染された水、食べ物の摂取
③ 感染したらどうなるか?:高熱、発疹
④治療法は?:抗生物質の服用
⑤ 死ぬか?:30%の確率で死亡(治療をしない場合)
⑥ 何回予防接種が必要か?:1回
⑦ 予防接種で何年有効か?:2年
⑧ その他注意事項:免疫獲得までに2〜3週間かかる
⑨ 最終結論(打つか、打たないか):打つ
多くの旅行者が感染する恐れのある、感染症です。僕はインドを重点的に旅行する予定のため、予防接種を打ちます。
髄膜炎菌性髄膜炎
② どうやって感染するか?:患者の咳、くしゃみ
③ 感染したらどうなるか?:発熱、硬直
④治療法は?:抗ウイルス剤の投与
⑤ 死ぬか?:10%の確率で死亡(無治療の場合は50%)
⑥ 何回予防接種が必要か?:子供の時に受けていれば必要なし
⑦ 予防接種で何年有効か?:5年
⑧ その他注意事項:なし
⑨ 最終結論(打つか、打たないか):機会があれば
イスラム教のメッカ巡礼時期にサウジアラビアへ入国する際には、髄膜炎予防接種証明書を求めらるようです。
僕の予防接種するものまとめ
・破傷風 ※もう打ちました
・狂犬病:予防接種3回(初回、4週間後、1年後)
・黄熱病 ※もう打ちました
・腸チフス:1回
そして、僕の場合下のような、予防接種日程となりました。
初回後 | 0WEEK | 1WEEEK | 4WEEK | 1YEAR |
A型肝炎 | ○ | ー | ○ | ー |
狂犬病 | ○ | ー | ○ | ○ |
腸チフス | ○ | ー | ー | ー |
バンコクのスネークファーム
タイ、バンコクにあるスネークファームで安く予防接種が受けられるため、旅人に人気です。中心街から近く、アクセスはとてもいいです。
ルンピニー公園の近くにあります。
正式名称:Queen Saovabha Memorial Institute
住所:1871 Thanon Rama IV, Thung Maha Mek, Sathon, Krung Thep Maha Nakhon
電話番号:+66 2 252 0161
営業時間:8:30〜16:30(月-金) 8:30〜12:00(土・祝日)
休館日:日曜日
受けられる予防接種
ネットの記事を元に、バンコクのスネークファームで受けられる予防接種をまとめてみました。
・黄熱病
・狂犬病
・日本脳炎
・A型肝炎
・B型肝炎
・腸チフス
・ポリオ
・コレラ
・百日咳
・ジフテリア
・破傷風
・ヒトパピロースウイルス(子宮ガン)
・インフルエンザ
・髄膜炎菌
・麻疹
・流行性耳下腺炎
・風疹
・肺炎球菌
・水痘ワクチン
最後に
まず、旅行する地域を考慮し、どの予防注射が必要か判断することが必要です。また、母子手帳を見て、どの予防注射を受けたことがあるかの確認も必要です。
僕の場合、母子手帳が実家にあり、多くの予防接種の記録が確認できなかったため、親に全ページ写真を撮って送ってもらうことで確認できました。
こうして調べて見ると予防接種の免疫持続期間が明記されていなかったり(おそらく明記できないものもあります)、黄熱病の予防接種のように受けると1ヶ月間は他の予防接種をできないという予防接種もあります。
できれば、世界一周の半年前以上前から対策をし始めることをお勧めします。
参考にした、参考になるページまとめ
・厚生労働省検疫所FORTH→https://www.forth.go.jp/index.html
・厚生労働省-感染症情報→https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/index.html
・公益財団法人日本検疫衛生協会-旅行先別予防接種チャート→http://www.kenekieisei.or.jp/chart.html
・感染症予防接種NAVI→http://kansensho.jp/pc/
・品川イーストクリニック予防接種サイト→http://japantravelclinic.com
・海外渡航前予防医療センター→http://www.travel-vaccination.jp
・NIID国立感染症研究所→https://www.niid.go.jp/niid/ja/